モンクレール1952クラシックをポップに昇華

モンクレール Tシャツ コピー」は、世界的クリエイターとのコラボコレクション「モンクレール ジーニアス(MONCLER GENIUS)」の2019年春夏第2弾として、“2 モンクレール 1952”を1月31日に世界同時発売する。一部の「モンクレール」店舗およびセレクトショップで取り扱う。

今回、メンズコレクションではアーティストのヘイ・ライリー(Hey Reilly)と協業。グラフィカルなカラーの切り替えが特徴的なブルゾン(26万7000円)や「モンクレール」の巨大なレタリングプリントのスエット(7万7000円)など、ポップで都会的なデザインを打ち出した。

ウィメンズでは、「MONCLER」のつづりを分解して全面に散りばめたマルチカラーのジップアップブルゾン(22万9000円)とアシンメトリーのプリーツスカート(32万5000円)のセットアップなど、定番のワードローブをベースにデザインやシルエットに遊び心を加えたラインアップとなっている。

モンクレールの創業年である1952年に由来する“2 モンクレール 1952”は、2018-19年秋冬にスタート。「モンクレール」のデザインチームが手掛け、同ブランドのクラシックな要素を凝縮しモダンに昇華させたコレクションとなっている。

「シュプリーム」が日本人鬼才アーティスト、セキンタニ・ラ・ノリヒロとコラボ

シュプリーム(SUPREME)」は5月4日、日本人コラージュアーティストのセキンタニ・ラ・ノリヒロ(Sekintani La Norihiro)とのコラボコレクションを発売する。東京・渋谷をはじめとした「シュプリーム」直営店と公式サイト、ドーバー ストリート マーケット ギンザ(DOVER STREET MARKET GINZA)などで取り扱う。

セキンタニ・ラ・ノリヒロは、1979年大阪生まれのコラージュアーティスト。異形の形をした人や内臓、性器、ドクロなどをモチーフに、奇抜でサイケデリックなカラーリングの作品を20年以上にわたり発表。ヨーロッパを中心にアンダーグラウンドシーンで“鬼才”として支持を得てきた。

今回のコレクションでは、セキンタニのアートワークを全面にプリントしたコーチジャケットとパンツのセットアップ、スエットをはじめ、同じくアートワークを背面に、“シュプリーム”の文字を前面にプリントしたTシャツなど、全9型をラインアップ。どれもセキンタニの世界観が落とし込まれたアイテムに仕上がっている。

なお、セキンタニは自身のツイッターで同コラボコレクションについて「面白くないですか?僕は面白いと思います」と綴っている。

「ビームス 六本木ヒルズ」の店舗を公開 カジュアルからドレスまでビームスらしいスタイルを提案

ビームスは25日、最大規模となる「ビームス 六本木ヒルズ」を27日のオープンに先駆けて関係者に公開した。六本木ヒルズ ウェストウォーク2、3階で、「ザラ(ZARA)」の跡地になる。2階(面積約400平方メートル)にメンズとウィメンズのカジュアルを、3階(約600平方メートル)にメンズとウィメンズのドレスを展開。同店舗からデビューするブランドや日本を含めた世界中のブランドとコラボレーションしたエクスクルーシブアイテムを数多くそろえる。また、トルソーを約80体使用し、コーディネート提案していることも特徴だ。

メンズ・カジュアルでは、同店舗でデビューする日本発「ザ グローラー ビルト(THE GROLAR BILT)」をエクスクルーシブで展開し、ボーダーのリバーシブルカットソー(1万5000円)などをそろえる。その他、同店のロゴ「BEAMS ROPPONGI」を施したスエット(8000円)、Tシャツ(4000円)、キャップ(4000円)や、「ホワイツビル(WHITE BILLE)」とコラボし、スクリーンデビューして90周年のミッキーマウスを施したスタジャン(7万2000円)、「ビームス プラス(BEAMS +)」と「ブリーフィング(BRIEFING)」がコラボしたグレーのキャリーバッグなどを提案する。

ウィメンズ・カジュアルは「レイ ビームス(RAY BEAMS)」と「ビームス ボーイ(BEAMS BOY)」をそろえる。打ち出しコーナーで大阪に店舗を構えるビンテージショップ3店舗とコラボし、約700点のビンテージアイテムを訴求。その他、シューズ&バッグブランド「マリアム ナッシアー ザデー(MARYAM NASSIR ZADEH)」や「バズリクソンズ(BUZZ RICKSON’S)」などのエクスクルーシブアイテムを展開する。

3階のメンズ・ドレスでは、「ヘルノ(HERNO)」のポップアップを開催し、色別注したウィメンズダウン(7万8000円)や、シルクカシミヤを素材別注したメンズダウン(35万円)をそろえる。その他、「パラブーツ(PARABOOT)」の別注や、「タリアトーレ(TAGLIATORE)」のエクスクルーシブのセットアップなど。ウィメンズは、「アキラナカ(AKIRA NAKA)」のポップアップを開催。別注5型を展開し、同店舗で1カ月先行発売する。その他、ビンテージコーナーも設置し、ハイブランドのバッグやアクセサリーのビンテージアイテムを打ち出す。

同店舗について設楽洋・社長は「私自身、これまでファッション関係者だけでなく、ITや音楽関係を含めた多くの方々とおつきあいをする中で、さまざまなことのボトムと頂点を知ることができた。その中で、海外では無名でもそのクリエイティブな才能にお金をつぎ込む文化があるが、日本にはまだそこまでないと実感している。この六本木ヒルズの店舗では、 “ハイ”をテーマに、スタイル、ファッション、クオリティー全てにおいて新しい形のプレステージを発信する。ビームスにとって新しいトライアルだ」と語った。さらに、「六本木ヒルズには競合他社のセレクトショップが並ぶが、売り上げ一番店になるという考えではなく、影響力のある、時代が変わる、記憶に残る店にしたい」と意気込んだ。

「リーボック」がヴィクトリア・ベッカムとの初のコレクションを発売

「リーボック(REEBOK)」は23日、ヴィクトリア・ベッカム(Victoria Beckham)との初のコラボコレクション“リーボック x ヴィクトリア・ベッカム(Reebok x Victoria Beckham)”を公式サイトで発売した。25日からは、伊勢丹新宿本店とバーニーズニューヨーク銀座店でも取り扱いを開始する。両者は2017年11月にパートナーシップを締結していた。

同コレクションでは、ヴィクトリアの美学であるミニマルスタイルをベースに、リラックスしたムードのデザインと機能性を融合し、スポーツウエアを新たな視点で表現する。

ファーストシーズンとなる19年スプリングコレクションは、ロサンゼルスとロンドンで過ごしたヴィクトリアの経験をインスピレーション源に、カリフォルニアのイメージとロンドン仕立ての洗練をミックスした。キャメルやシルバー、グレーなどのシーズナルカラーに、サンセットオレンジとブラック、ホワイトをキーカラーとして使用。くるぶしまで隠れるニットアッパーのスニーカー(3万5000円)、切りっ放しデザインの袖口が特徴のオーバーサイズフーディー(2万8000円)、ボンバージャケット(5万円)、ハイウエストタイツ(1万6000円)などをそろえた。各アイテムには、“Reebok”と“VB”が重なりあったデザイン、90年代の「リーボック」を象徴するベクターロゴと“VB”が組み合わさったデザイン、ベクターロゴと“VB”が並んだデザインの3種類のグラフィックをあしらった。

ヴィクトリア・ベッカムは、デザインについて「一つ一つのアイテムは動きに対して柔軟に適応するようにデザインし、最適なワークアウトをすることを考えて創ったが、それと同時にファッションのいかなるアイテムともマッチする流行にも即したアイテムを作り上げるということも重視した」と語った。

元プロデューサーらが語る次世代韓国カルチャー

韓国のエンターテインメントプロダクション「エクシス(AXIS)」は、これまでの韓流ムーブメントとは異なる道を進む。BIGBANGや、先日「コーチェラ・ヴァレー・ミュージック・アンド・アーツ・フェスティバル(Coachella Valley Music and Arts Festival)」にも出演したBLACKPINKなど人気K-POPグループを抱える韓国大手YGエンタテインメント(YG ENTERTAINMENT)の元クリエイティブディレクターであるSINXITY(シン・シティ)が独立し、韓国IT大手のネイバー(NAVER)から出資を受け、2018年2月末月に設立した。4月17日にはボーイズクルーambitious ambitionのメンバー、LOGANとelanが個々に4タイトルのデビューシングルを、また所属アーティストKATIEが新しいシングルをリリースし、日本での本格展開もスタートしたばかりだ。

ambitious ambitionはいわゆるK-POPグループのスタンダードとは異なり、音楽だけでなく雑誌の発刊、俳優からプロデューサーまでがそろうマルチクリエイター集団を名乗っており、さらにはファッションマガジン「アンビシャス アンビション(ambitious ambition)」を刊行するなど、従来の音楽グループとは異なる独自路線を行く。またKATIEも米国の人気ラッパー、タイ・ダラー・サイン(Ty Dolla $ign)と新曲でコラボするなど、韓国にとどまらない活動を行う。「エクシス」のSINXITY創業者と、ambitious ambitionクルーのLOGAN、elanに、この先の“韓流Zウエーブ”ムーブメントについて話を聞いた。

独立して「エクシス」を立ち上げた理由は?

YGでは取締役でクリエイティブの最高責任者、またブランド戦略最高責任者として経験を積んだ。アーティストプロデュース以外にもさまざまなクリエイティブコンテンツを作り、多くのクリエイターにいい環境を与えたいと思ったことが理由。

ネイバーから出資を受けた経緯は?

ネイバーとはYGからの付き合いで、両者が協業したプロジェクトを私が担当していた。YGのヤン・ヒョンソク代表が独立の際にネイバーに推してくれ、またネイバーがIT会社、プラットフォームとして世の中に貢献したいと考えるビジョンが私たちと一致して出資してもらった。ヤン代表は投資の話だけでなく、独立する際にも「すぐに起業したほうがいい」とアドバイスをしてくれましたし、YGの練習生だったKATIEが「エクシス」からデビューすることも後押ししてくれた。

「エクシス」が芸能事務所ではなく“クリエイティブプラットフォーム”を名乗るのはなぜ?

私たちは所属クリエイターや外部のクリエイター、アーティスト、他媒体とも協業してコンテンツを作りたいと思っている。ambitious ambitionとKATIEは「エクシス」という環境を使ったプロジェクトとして、象徴的なアーティストだ。

つまり、クリエイターたちの“ハブ”になる形だ。

そう。またそれだけでなく、「エクシス」が持っている環境をプラットフォーム化して、外部のクリエイターやアーティストにソリューションとして提供するビジネスを考えている。

阪急西宮ガーデンズが増床 教育と子育て支援でさらなる集客

阪急西宮北口駅前の大型ショッピングセンター(SC)「阪急西宮ガーデンズ」が、子育て世代の女性に照準を合わせて21日に増床オープンする。

今月開業10周年を迎えるにあたり、既存施設を「本館」と名称変更して改装を実施。クリニックモールと立体駐車場で構成する「別館」を10月1日に先行オープンしたのに続き、これまで本館と駅をつないでいた連絡デッキの一部を取り込む形で地下1階・地上10階の「ゲート館」を11月21日に開業して、3館体制にする。

ゲート館の総事業費は約40億円。延べ床面積約1万1600平方メートルに、大学、学習塾やクリニック、飲食店など13店舗が出店する。本館で不足気味だった飲食テナントを導入するとともに、地域住民の生活に必要な機能を持たせる。 

運営する阪急阪神不動産の若林常夫・社長はSCによる街作りの側面を強調する。「(親会社の)阪急阪神ホールディングスが掲げる2021年度までの中期経営計画のなかで大きなテーマの一つとなるのが、関西で一番住みやすい沿線にすること。ゲート館の開業はこのビジョンを実現するための一環。住宅情報サイトのランキングでは、西宮市は13年から毎年、関西で一番住みたい町として評価されている。これをさらに発展させていきたい。同時に、待機児童の問題など新たな課題が浮上してきているので、そうしたニーズに応える施設を目指した」。ゲート館の開業に合わせて、鉄道の高架下に認可保育と学童保育の施設も12月初旬に開く予定だ。

ゲート館は「教育」「子育て支援」「立ち寄りスポット」の3つをテーマにテナントを構成。文教住宅都市としての側面をさらに強化する目的で、7〜10階に関西学院大学の新キャンパスを誘致したほか、5〜6階には、西宮を中心に幼児から社会人までを対象とした総合教育を実践する学習塾「アップ教育企画」が入り、科学実験教室「サイエンスラボ」やレゴブロックを教材にプログラミング的思考などを育む「レゴスクール」、英会話教室「アナップ」、個別受験指導「個別館」など6教室を開校する。

子育て支援を目的とするテナントとしては、不妊治療や出生前診断を中心とした女性専門クリニック「レディース&ARTクリニック サンタクルス」が1階に入る。診療だけでなく妊活から育児相談、離乳食教室まで行なう他、併設したカフェではさまざまなイベントを開催し、子育てママをサポートする。4階には「ABCクッキングスタジオ」と女性専用フィットネススタジオ、ヘアサロン「K-two」が入る。

駅改札から本館への連絡通路でもある3〜4階は2層の吹き抜け空間とし、曲線や揺らぎをデザインに取り入れることで、ふらっと寄り道したくなる雰囲気を演出する。3階には、イタリアンベースの人気カフェレストラン「グッドスプーン(GOOD SPOON)」が兵庫県初出店となったほか、アップルパイ専門店の先駆け的存在「グラニースミス アップルパイ&コーヒー(GRANNY SMITH APPLE PIE&COFFEE)」も関西1号店を最大規模で出店する。

阪急西宮ガーデンズは来館者数が約2005万人(18年3月期)、売上高が約796億円(17年3月期)と西日本屈指の規模で、08年の開業以来右肩上がりで成長が続いている。同SCの三輪谷雅明・館長は「百貨店(西宮阪急)と映画館(TOHOシネマズ)が入り、幅広い年代層の集客に寄与したことが大きい。また、ゆったりと買い物ができる空間や屋上ガーデンなどの店舗環境も評価された」と話している。

世界の逸品を現地取材でお届けする「ワールド・ニュース・レポート」

12月13日(土)の次回の「ファッション通信」は、世界の逸品を現地取材でお届けする「ワールド・ニュース・レポート」を放映します。

ベルギー王室御用達のバッグブランド「デルヴォー(DELVAUX)」の魅力を東京とブリュッセルの店舗と工房からレポートします。また、130年の歴史を誇るスイスの高級ランジェリーブランド「ハンロ(HANRO)」のクリエーションにかける情熱をひもときます。

さらに、エスプリ溢れる「エルメス(HERMES)」によるレザーのエキシビション「レザー・フォーエバー」や、「レオナール(LEONARD)」による衣装展、創立125周年を迎えた「ランバン(LANVIN)」によるアニバーサリーイベントなど、世界各国から届いたモードの話題を結集。必見のラインアップになっています。

番組ラインアップ
デルヴォー(DELVAUX)
ハンロ(HANRO)
レオナール(LEONARD)
ランバン(LANVIN)
エルメス(HERMES)

「エス・テー・デュポン」が新たに時計コレクション スタートの理由を社長に直撃

「エス・テー・デュポン(S.T. DUPONT)」は1872年創業のフランスのブランドだ。日本ではライターのイメージが強いが、起源は旅行バッグをはじめとする皮革製品であり、筆記具やカフスなども販売している。2018年には時計コレクションもスタートした。フランスでは11月から販売しており、中心価格帯は500ユーロ(約6万2500円)。金属が溶けたような意匠のダイヤルを、ドーム型のクリアケースで囲った特徴的なルックスを持つ。来日したアラン・クルヴェ(Alain Crevet)社長に時計について、またブランドの未来予想図について聞いた。

なぜ時計を作ったのか?

アラン・クルヴェ=エス・テー・デュポン社長(以下、クルヴェ):主力アイテムのライターは緻密な機構を用いており、クラフツマンシップが詰まっている。そして工房は、時計作りの聖地であるスイス国境まで車で10分の距離にある。つまり下地はある。「エス・テー・デュポン」は旅行バッグからスタートしたブランドだが、客の求めに応える形でライターや筆記具、香水など“バッグの中身”も作るようになった。時計もそういったライフスタイルに欠かせないアイテムであり、必然性を感じている。

どんな時計を作る?

たくさんの時計ブランドがあり、世の中は時計で溢れている。いずれも美しいが、似たものも多い。だから「エス・テー・デュポン」は異なるアプローチをしたい。好き嫌いは分かれるだろうが、それでよい。そうでなくては新規参入する意味がない。長い歴史と高い技術を持つ時計専業ブランドと真っ向勝負する気はなく、ルックスで提案したい。

リュウズを左側に設定しているのもルックス重視のため?

その通りだ。印象的なダイヤルの意匠が相手からも見えるようにした。

デザイン重視だから、ムーブメントもクオーツでもよいと?

ユニークなデザインを適正価格で届けたい。セカンドウオッチとして週末やパーティー、気分転換で着けてほしい。フランスでは直営店やEC、ヨーロッパ最大級の百貨店ギャラリー・ラファイエット(GALERIES LAFAYETTE)で展開中だ。日本での発売は未定だが、19年春にはと思う。フランス同様、ライターと同程度の価格としたい。

旅行バッグを起源に持つヨーロッパブランドは多い。他社との違いは?

純粋に“フランスのブランドであること”だ。エス・テー・デュポンは売り上げ約6000万ユーロ(約75億円)の小さな会社だが、ラグジュアリー・アクセサリー分野では「100%メード・イン・フランス」だ。そして、その全てが手作り。例えば、ペン1本作るのにも60時間を要する。6層にうるしを塗るからだ。ラグジュアリー・ブランドには、ベルトコンベアー式の生産体制で手間を省くところもあるが、われわれはそれをしない。

直近のビジネス状況についてカテゴリー別に教えてほしい。

要は、やはりライター事業だ。売り上げの50%を支え、今なお成長している。そして20%をバッグやレザーグッズ、20%を万年筆などの筆記具、10%をカフスやタイクリップ、ライセンスの香水で構成する。

嫌煙時代にもかかわらず、ライター事業も成長している?

喫煙者は世界で約1億人。その数は減り続けているが、われわれは喫煙者のためにライターを作っているだけではない10月に発売した細長フォルムの“ザ・ウァン(THE WAND)”はキャンドルの点火用に開発したもので、暖炉や花火にも使える。スタイリッシュなフォームだから、オブジェとしてデスクの上にあっても様になる。

地域別の状況についても教えてほしい。

ヨーロッパとアジアが40%ずつを占める。後者は参入して42年を経た日本を中心に中国、韓国がけん引する。残りの20%はアメリカやロシアなど他のエリア。

必需品ではない、嗜好品を販売することの難しさはあるか?

ライターのみならず、筆記具の市場も縮小している。若い世代はメモの代わりにスマホやタブレットを使うが、クリエイターは手で書くことが必要だ。フランスでは本物が分かる人のことを“コネッサー(CONNAISSEUR)”と呼ぶが、価値を共有できる層にきちんと訴求したい。ブランドのDNAである、これらの事業をやめるつもりはない。

シャンゼリゼ通りに新たなギャラリー・ラファイエット オープンに先駆けて全貌を公開

3月28日にパリのシャンゼリゼ通りにオープンするギャラリー・ラファイエット(GALERIES LAFAYETTE、以下ラファイエット)の新店について、その全貌が明らかになった。

1930年代に建てられたアメリカ系銀行の建物を3年かけて改修し、総面積は6500平方メートルを超える。内装はビャルケ・インゲルス・グループ(BJARKE INGELS GROUP)が手掛けており、大理石の柱の間には天井に付けられた大きなガラス箱が浮いているなど、クラシックとモダンなテイストが融合したユニークでドラマティックな空間に仕上げられている。ニコラス・ハウズ(Nicolas Houze)=ギャラリー・ラファイエット最高経営責任者(CEO)は、「店全体がインスタ映えする」と自信を見せた。

建物は4層で、地下はフードコートだ。サンドイッチやヌードルを提供する「リトル・ジアオ(LITTLE ZHAO)」や地中海料理の「リビエラ(RIVIERA)」、オーガニックカフェの「MAISIE CAFE」、そして「ル・ショコラ・アラン・デュカス(LE CHOCOLAT ALAIN DUCASSE)」などが入っている。また、1階には「キャビアカスピア(CAVIAR KASPIA)」と「ジャックムス(JACQUEMUS)」のコラボレーションで、サイモン・ポート・ジャックムス(Simon Porte Jacquemus)がデザインを担当したカフェの「シトロン(CITRON)」があり、3階には高級レストランの「ウルサン(OURSIN)」が7月にオープンする。

1階はビューティを取り扱うほか、ポップアップストア用のスペースになっている。オープン記念として、「シャネル(CHANEL)」がファッションショーの舞台をイメージしたポップアップを4月21日まで実施する。なお、同ブランドは3階にもシューズとウオッチの店をそれぞれ別に出している。

2階は新進デザイナーのブランドなどを扱う実験的な空間となっており、レザーグッズやジュエリー、スニーカーなどを販売するほか、ブランドとのコラボ商品の発売イベントなども行えるようになっている。また“バイナウ、ウエアナウ(BUY NOW, WEAR NOW)”コーナーでは、その日の天候や最近のイベントにインスピレーションを受けたアイテムを陳列する。

3階にはウィメンズとメンズのラグジュアリーブランドが入り、アパレルやレザーグッズ、フットウエア、ウオッチ、ファインジュエリーを取り扱う。その一部として、ドーバー ストリート マーケット(DOVER STREET MARKET)がキュレーションを行うジュエリーコーナーも設けられている。また、かつて銀行だった頃には役員室として使われていた約100平方メートルの部屋は、得意客向けのVIPサービスを提供したり、サイン会などのイベントを実施したりするスペースに改装された。毎週金曜日の午後には、ハリウッドでも活躍する有名ヘアーアーティストのジョン・ノレ(John Nollet)によるサービスも提供するという。

全体でおよそ650のブランドを取り扱うが、カテゴリー別に商品を陳列する従来の百貨店とは異なり、さまざまなアイテムが入り混じった売り場作りがされている。また、従業員450人のうち300人が インスタグラム経由で採用されたパーソナルスタイリストで、顧客にスタイルやトレンドをアドバイスするという。パーソナルスタイリストは在庫などを即座に確認できるアプリなどを活用して接客をするが、そうしたアシスタントなしで買い物をしたい顧客は、デジタル化されたハンガーによって在庫やサイズの確認ができる。ナディア・ドゥイブ(Nadia Dhouib)=ストアマネジャーは、「消費者がオンラインで買い物をする場合と同様の、柔軟でシームレスな買い物体験を提供しようと思い、商品を色やスタイル、トレンド別に陳列した。新たな発見をしつつ、買い物を楽しんで欲しい」と語った。

こうしたミレニアル世代を引き付けるための施策を行う一方で、主要なラグジュアリーブランドに長年の業界ルールを破って出店してもらうために苦労した面もあるという。例えば、シャンゼリゼ通り店にはケリング(KERING)が擁する「グッチ(GUCCI)」や「バレンシアガ(BALENCIAGA)」「サンローラン(SAINT LAURENT)」が入っているが、そのライバルであるLVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)が擁する「フェンディ(FENDI)」や「ロエベ(LOEWE)」も出店している。また、「ルイ・ヴィトン」はシャンゼリゼ通りに旗艦店を構えている。ハウズCEOは、「当然だが、ブランドと戦うことが目的ではない。彼らの協力を得ながら、従来とは異なる百貨店を作りたかった。最初は多少の抵抗もあったが、シャンゼリゼ通り店のコンセプトをじっくりと話し合うことで、既存のオスマン通り店などと競合することはないと理解を得られた」と述べた。

パリで仏政府への抗議行動が続く中でのオープンとなるが、シャンゼリゼ通りは16日にも激しい暴動が起きたばかりだ。そうした影響もあり、予定よりも1週間遅らせての開店となった。ハウズCEOは、「抗議行動は土曜日に行われるので、日曜日の売り上げでその分をカバーしていたが、最近はそれが難しくなってきている。顧客の65%は海外からの観光客であり、暴動のイメージが定着すると彼らの足がパリから遠のいてしまう。売り上げにも影響しており、早急に収束してほしい」と懸念を示しつつも、長期的にはシャンゼリゼ通り店が成功することを見込んでいるとコメントした。なお、同店は現地在住の顧客と観光客の割合がおよそ半分ずつと、オスマン通り店よりも現地在住の顧客が多くなることが想定されている。

なお、ギャラリー・ラファイエットは23日に上海にも店舗をソフトオープンした。5層2万5000平方メートルの新店は商業施設L+MALL内に位置し、13年にI.Tグループとのジョイントベンチャーでオープンした北京店に次ぐ中国2店目だ。同社は2025年までに10店体制10億ユーロ(約1240億円)ビジネスを狙っている。

マルジェラやラフの初期作品も 「TH」がロナルド・ストゥープスの写真展を開催

堀内太郎によるブランド「TH」は2月16日まで、ベルギー・アントワープを拠点にする写真家ロナルド・ストゥープス(Ronald Stoops)の写真展「WORK RONALD FRIENDS 1980s – 2018」を東京・神宮前のギャラリー38で開催している。

ストゥープスは1980年代にモデルとして活動後、友人のマルタン・マルジェラ(Martin Margiela)の誘いでカメラマンに転身。初期の「メゾン マルタン マルジェラ(MAISON MARTIN MARGIELA)」をはじめ、ラフ・シモンズ(Raf Simons)、ヴェロニク・ブランキーノ(Veronique Branquinho)、オリヴィエ・ティスケンス(Olivier Theyskens)らアントワープ出身のデザイナーたちの作品のイメージ撮影を担ってきた。妻はメイクアップアーティストのインゲ・グロニャール(Inge Grognard)。ストゥープスは「TH」の18-19年秋冬のデビューシーズンからイメージビジュアルを撮影している。

同展はストゥープスの初来日を記念して堀内が企画・ディレクションし、ストゥープスの80年代からの作品16点を展示販売している。壁には、ウォルター・ヴァン・ベイレンドンク(Walter Van Beirendonck)が制作していた雑誌「BAM! Magazine」(1988年)でマルタン・マルジェラの従兄弟の3兄弟が被写体になった作品や、初期の「メゾン マルタン マルジェラ」のスタッフやモデル、友人を写した1枚や、「ラフ・シモンズ」のセカンドコレクションで印象的な、疾走する少年たちなどのモノトーンのビジュアルを巨大プリントにしてディスプレー。空間を利用して写真の躍動感を表現している。

ストゥープスは2月1日に行われたオープニングレセプションで「タロウは優しく、魅力的なデザイナーだ。彼がアントワープ王立美術アカデミーの学生だった頃に『卒業作品のルックブックの撮影をしてほしい』と電話をもらってから、12年以上の付き合いになる。今、一緒に仕事ができてとても楽しいし、今後も協力していきたい。彼の成功を心から願っている」と語った。

ギャラリー内では、ストゥープス単独では初となる写真集「work ronald friends ronald stoops 1980s – 2018」(4800円)や、作品をプリントしたTシャツ(8000円)やパーカ(1万6000円)なども扱っている。

時間:12:00〜19:00
会場:ギャラリー38
住所:東京都渋谷区神宮前2-30-28